4次元ポスト!孤立について考える、お手紙ワークショップを開催します。

ヒッサビサに公開ワークショップです。
どんっ
「4次元ポスト 〜ひとりぼっちに寄り添うお手紙ワークショップ〜(pieces x goodmorning)」

GoodMorningのさこうちゃんと踏ん張ってやってます。
彼女と色々な企画できるのは、楽しい。
孤立について、いつも、PIECESが伝える、という形式でやってきました。

前回、3月に、イベントを開催した時、Twitterなどで、
「私は家で孤立している。。」とか、「今思い返せば、孤立していた」といった声が上がっているのを見ましたし、
実際に、仕事でいろんな方と話している時に、「自分も孤立しているかも!」とおっしゃっている方もいました。

程度の差こそあれ、「孤立」って人が生きていく上で、普遍的なテーマであると思います。
しかしながら、その経験は、強く個人の主観と結びついているものでもあります。

ではこういった「孤立」について、みなさんと共有しあいながらも、
個人の経験や感情について深掘りして昇華するにはどういったイベントがいいのだろう?と考えていた時に、手紙というメディアにたどり着きました。

手紙というメディアは、電子メールに置き換えられたように思えますが、実は、電子メールとは全く違う役割を担っているメディアです。(実際に調査でもそこが明らかになっているようです)

今でも、ラブレターや結婚式での手紙、送別会など、様々な気持ちに寄り添う場面や、時を超えて、大切にしたい気持ちを伝える時に使用されます。

そんな手紙を使って、「孤立」した気持ちに寄り添う体験を、みんなでしたらどうなるだろう?
優しい関係が紡がれていくのではないか。
孤立についての、新しい側面が見えてくるのではないか。

そんな風に思って企画したのが本イベントです。
実験的な試みですが、ぜひ、いろんな方と考える時間にできたらと思いますので、
ぜひ、ご参加お待ちしております。

イベントの概要です。
—–
あなたが孤立したのは、いつですか?手紙を書くとしたら…?

「子どもの孤立」の解決に取り組むPIECESと、”社会にいいこと”に特化したクラウドファンディングサービスGoodMorningが3月に立ち上げた「子どもをひとりぼっちにしないプロジェクト」(https://camp-fire.jp/channels/pieces
今回は、「孤立」ついて考え、体験するワークショップを開催します。
孤立は、子どもたちだけではなく誰もが感じたことのある感情かもしれませんし、これからさらに感じる人が増えていくような気もしています。そんな「孤立」について、今回は参加者の皆様と一緒にワークショップを通じて、体験する場をつくり、新しい視点から孤立を考えていきたいと思います。

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※イベントへの本申込は以下のgoogleフォームからお願いします!
https://goo.gl/forms/qdJzBK3Er4dyofYj2
(定員15名、参加費500円 ※ワークショップの素材費)
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こんにちは、NPO法人PIECESの青木です。
「孤立」と聞いて、どんな景色を思い浮かべますか?
子どもの孤立は内閣府でも取り上げられるテーマになるなど、社会的な注目も集めつつありますが、「孤立」とは、わたしたち誰しもが、いつでも感じる可能性のある普遍的な気持ちではないでしょうか。
3月にPIECESとGoodMorningが立ち上げた「子どもをひとりぼっちにしないプロジェクト」(https://camp-fire.jp/channels/pieces)では、虐待や不登校などによって家族、学校、地域などから孤立している子たちに安心できる機会と社会に接続する機会を通してひとりぼっちにしないことを目指して活動しています。孤立している一人一人の子に合わせた小さなプロジェクトを立ち上げ、運営して参りました。
今回の「4次元ポスト 〜ひとりぼっちに寄り添うお手紙ワークショップ〜」では、
わたしたちが使ってきた「孤立」という言葉について改めて考え、更に「孤立」を体験するような場所を、皆様と一緒につくってみたいと考えています。

子どもたちの抱える課題としてではなく、わたしたちも感じたことのある、これから感じるかもしれない普遍的なテーマ「孤立」について、時空間を超えて、孤立した自分や誰かに当てたお手紙を書くワークショップを通じて、一緒に考えていきたいと思っています。

子どもたちの抱える課題について新しい切り口で考えてみたい方、ワークショップを通じて社会課題にアプローチしてみたい方、忙しい毎日の中で考える時間をつくりたい方、「子どものひとりぼっち」に寄り添いたい方は、ぜひご参加ください!

皆様と一緒に考えることで、「子どもをひとりぼっちにしない」プロジェクトが更に発展し、より多くの「ひとりぼっち」の子どもたちに支援を届けられると考えています。ぜひ、一緒に考え、体験しにいらしてください。

◆イベント概要
日時:9月26日(火)19:00〜21:00(18:30開場)
場所:株式会社CAMPFIRE セミナールーム
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-22-3 渋谷東口ビル5階
※1FがTKP貸会議室のビルです。
参加費:500円/すでに「子どもをひとりぼっちにしないプロジェクトに参加していただいている方は無料(リターン)
※参加費はワークショップの材料費に使用させていただきます。

◆タイムテーブル
18:30 開場
19:00 イントロダクション:「子どもをひとりぼっちにしないプロジェクト」の説明
(PIECES代表:小澤いぶき)
19:40 グループダイアローグ:「孤立」ってなんだろう?
20:20 手紙を綴る
21:00 イベント終了

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※イベントへの本申込は以下のgoogleフォームからお願いします!
https://goo.gl/forms/qdJzBK3Er4dyofYj2
(定員15名、参加費500円 ※ワークショップの素材費)
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◆運営
NPO法人PIECES (http://www.pieces.tokyo/
行政やNPO、企業と共に、貧困や虐待の連鎖を予防する仕組みづくりを目指し、課題を抱える子どもへの支援事業、子どもに寄り添う市民「コミュニティユースワーカー」育成事業、NPOや行政向けの研修・コンサルティング事業を行っています。

GoodMorning by CAMPFIRE(camp-fire.jp/goodmorning
「クラウドファンディングは、もっともっと社会にいいことができるはず」という思いから、2016年10月、日本最大のクラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」が立ち上げた、 “社会にいいこと” に特化したクラウドファンディングサービス。

◆子どものひとりぼっち、とは?
PIECESが考える「子どもの孤立」は3つあります。
ひとつは、家庭での孤立。
ふたつめは、学校での孤立。
みっつめは、地域での孤立。
家族がいない。家族がいても、寂しい思いをしていたり、虐待のなかに生きる子たち。
学校のなかで、信頼できる先生や友達がいなかったり、不登校の状態にある子たち。
貧困や障がい、非行などが原因で、地域との繋がりが薄れていっている子たち。
そんな日々を生きる子たちは、誰かと信頼関係を築いたり、何かあった時に助けを求めたり、何かをやりたいと願ったり、何かやりたい時に色々な選択肢の中から自分で決めたりするといったことが難しくなります。

◆「子どもをひとりぼっちにしない」プロジェクト
わたしたちPIECESは、このような「子どもの孤立」を市民の力で解決しようと取り組んでいます。子どもと継続的・日常的につながりをつくっていく「コミュニティユースワーカー」という市民からなる支援者を育成し、実際のこどもたちを「ひとりぼっちにしない」ために活動を地域につくっています。
「コミュニティユースワーカー」がつくる活動は、一人の子に丁寧に寄り添うことで「ひとりぼっちにしない」ことを主眼においた活動です。そんな活動なので、一つ一つの活動自体はそんなに大きな規模ではありません。しかし、このような小さな取り組みでも、継続していくためには、たくさんの方々のサポートが必要です。「子どもをひとりぼっちにしない」活動をもっと広い地域で、継続的に行いたい。そのために、クラウドファンディング(GoodMorning by CAMPFIRE)を活用し、たくさんの小さな活動を小さな力を集めて実行していきたい、そんな思いで今回のプロジェクトをスタートさせました。どうぞよろしくお願いいたします。

プロジェクト活動において
自分自身の役割を見出すプロセスとその支援

先日、研究室の先輩でもある森先生と学会でお世話になっている村上先生主催のEdu-Lab Meetingにて、PIECESで取り組んでいる活動の紹介と、そこでの子供たちの変化についての事例を発表させてもらいました!
http://harinezuminomori.net/information/1046.html

タイトルは、「プロジェクト活動において
自分自身の役割を見出すプロセスとその支援」。
発表内容としては、月に一度、プログラミングやアニメーション制作を行いながらゲーム制作というプロジェクト活動を行なっているクリエイティブガレージについての実践を紹介しました。

ふだん、PIECESの活動紹介は代表や副代表が、どちらかといえば子供たちの課題をメインにして発表させていただく機会が多いのですが、今回は実践の分析がメイン。

今回は、大学の先生や企業で人材育成に取り組んでらっしゃる方が多かったし、実践の工夫やメカニズムを共有して、みんなでよりよい実践を目指していくことが大切かなと思い、そういったことを意識して、発表しました。

 

PIECESでみているこたちは、そもそも集団の場が難しかったり、自分から主体的になにかをするということが難しい子がおおい。そして、それぞれの子たちのこだわりや特性も強い。そんな子たちが集まって、ゲーム制作のプロジェクト活動をするのは、普通の運営だと難しい。じゃあどうするか?というような工夫などを話しました。
たとえば、納期や活動のアウトプットを先にこちら側で決めないということをしています。そうすることで、時間にしばられずに、自分の役割を試行錯誤できるし、アウトプットが決まっていないから新しい役割をつくっていくこともできるようになります。そうすることで、いろんな子がいろんな関わり方ができるようになっているのです。

質問もたくさんいただきました。
たとえば、
・評価という観点からすると、どのようなものを成果とおけるのか
・居場所が生まれる条件というのは、人との関わりがすべてか?他にどんなものがあるか。
・子どもの状況にあわせたタスクを渡すところがポイントかと思うが、そこのコツはあるのか。
・子どもへの接し方をどうやって学ぶのか。

評価の話で言えば、まさに、今、そこは一番悩んでいるところでもあります。
私達PIECESのつくっている関わりは、子どもたちが生きていくために必要なインフラをつくっているという側面もあります。
だから、子どもたちがなにかできるようになるとか自立とかっていうそういうわかりやすい成果というものを規定しにくい。。そして、まだ言語化もできていないというのが現状です。
もちろん、プログラミングができるようになった、というような成果もあるのですけれど。

他にも、子どもとの現場以外でやっている、コミュニティユースワーカー育成のほうでも、どうやって学んだり、現場で対応しているのか?といった質問もらいましたが、ここも暗黙知がどっさりあるし、どこまでを育成可能なものとするのかが難しい〜><
コツや学び方をはやくモデル化したいな〜と思っています。

 

今回普段とは違う切り口で発表させてもらったこそ頂いた気づきをもとに、
PIECESでは、一箇所でのみおこなっているクリエイティブガレージを、他地域にも展開したいと考えていますし、
今年の後半〜来年度は、私達のやっていることを広めていけるようなモデル化に力をいれていくつもりです。
楽しみだな〜!

そして、帰りにとっても美味しいイタリアンに連れてっていただき、幸せだった…💛(場所は秘密)
と、その話はおいておいて、一緒に登壇していた舘野さんからも、役割を見出すようになれば青木としては満足なの?ときかれ、いや、違うなあ、と。

私個人としては、子どもたちがなにかを「好き」とか「好きになっていいんだ」という感覚とかをもっていけたらいいと思っています。
人が生きていく上で、そういった「好き」があると、そこが仕事につながっていくかもしれないし、仕事にならなくても趣味とか友達とかいろんな切り口で社会とつながっていけると思うから。
そしてそれがきっと自分の「生きる」感覚に強く結びついているんだと思うから。

そんな話をしました。ここはまた別でブログかこう〜。

クラウドファンディングを終えて〜 人と人との出会いという偶然をデザインするコミュニティユースワーカー

PIECESで、クラウドファンディングに挑戦していました。
476名の方々の支援をいただき、無事にチャレンジに成功しました。ありがとうございます。
たくさんの方の応援コメント、そして気持ちを頂いて、コミュニティユースワーカーという仕組みを拡大していくために邁進していこう!!と気合いが入りました。

今回のクラウドファンディングを行うにあたり、なぜコミュニティユースワーカーという仕組みをつくることが、虐待や貧困の課題へのアプローチになるのかについて簡単にまとめたので、こちらにも転載。
元記事はこちら

※そもそもコミュニティユースワーカーとは ブログ記事 ホームページ

個人的には、コミュニティユースワーカーという仕組みは、社会課題が複雑化し多元化していく21世紀において重要な仕組みになっていくと考えています。それは、これからの福祉のあり方、行政の仕組みとしても、地域や新しいコミュニティ、教育、、いろんな角度で語ることができると思っています。今回は、コミュニティユースワーカーという事業の背景にあるアプローチ方法について書きました。なぜ、コミュニティユースワーカーが、子どもを取り巻く複雑化する課題のメカニズムを予防すると考えているのかについてです。
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制度的に機会を提供するというものと、属人的にケアやエンパワメントをしていくということの、中間領域を開拓するのがPIECESのコミュニティユースワーカーの役目だと思っています。

 

前者は、機会の平等です。すべての人達に等しく同じ内容を届けるということが目指されます。学校や行政のサービスが代表的なものです。そして、会社やNPOがある種の事業として提供する箱やスケール可能なサービスもこちらに含まれると思います。しかし、特に課題を抱えている子に関しては、どんなものが必要か?どんなタイミングで必要か?はばらばらで、適切な支援にならなかったり、グレーゾーンな状況にある場合は、その機会にたどり着けなかったりします。
後者の属人的な支援は、人が柔軟にカバーすることができる点で、課題を抱えている人に対するアプローチとして適切であるといえます。しかし、良い出会いは偶然に委ねられていたり、時に関係性がうまくいかなくなると途切れてしまったりします(たとえば地域、親戚、友人など)。

どちらも一長一短です。そしてどちらも必要だと思います。
さらに、制度と属人性の間をつないでいくものが必要だと思いました。
だからこそ、コミュニティユースワーカーという仕組みを考えました。

 

コミュニティユースワーカーは、あくまで属人的に、柔軟にそれぞれの関係性を紡いでいきます。
でも、個人と個人だとカバーできなかったり、重い課題には対処しきれなかったりします。そこで、コミュニティユースワーカーという共同体でその課題を共有し対処していきます。それらのサポートを、あくまで市民が行うことで「人と人との関係」であるということを重視します。そして、市民でやるけれども、学び続ける環境にいることで、その関係づくりの質を高め続けること を目指します。

 

これらは、もしかしたら、人と人との出会いという偶然をデザインしていくことにも近いのかもしれません。
たぶん、多くの人は、人生のなかで「お世話になった人との出会い」を持っていると思います。それに近いでしょうか。
たくさんの子どもたちに「出会ってよかったな」と思える人との出会いを届けたい、それがコミュニティユースワーカーを仕組みと展開していく背景にある願いです。

「なんとかなる」社会のための2つの仮説

SmartnewsさんのATLASプログラムにPIECESが選ばれた、という知らせを受けました(なんと広告枠1000万円分)。飛んで喜んだ。しかも、望月さんの書いてくださっている選定理由が涙が出るほど嬉しい。本当にありがとうございます。
http://about.smartnews.com/ja/2016/11/10/a2/

選定理由を読んでいて、いろいろ書きたくなった。
最近、今後の人生計画をつくらなくちゃならないこともあって、自分の目指す先や研究の背景、なぜNPO法人PIECESのスタッフをやっているのかについても書いてみようかなと思って、書いてみました。

 

●どんな環境に生まれても「なんとかなる」社会のための2つの仮説

貧困、虐待、家庭内での課題、学校でのいじめ、障がい…そういった環境が近くにあったとしても、なんとかなって、いつか振り返ったときに(誤解を恐れずに言えば)笑い話にできる、とか、それが1つの個性でもあるような社会であってほしいな、と私は思っています。それが私の夢の1つです。

近代は、個人化が進んだ社会だといわれます。社会と個人をつなぐ紐帯(地域、職業での団体などの中間集団)がなくなってきて、困ったことがあったときに、逃げたり、頼ったりするところが減っている。虐待や貧困によって生じる生きづらさや生活の課題は、こういった逃げ場や頼るところがたくさんあれば、ある程度回避できることです。実際、成功している人は、たくさんのそういったサポートを持っている人だといわれてる。

だとすると、そういった中間集団を再生していく必要がある。
じゃあ、どうやって再生していくか。そのときに気をつけるべきことはなんなのか。
わたしは、今のところ2つの仮説をもっています。

  1. 個人と社会をつなぐ中間集団(紐帯)をアップデートする「人」づくり。

    現代の中間集団の代替として考えられるものとして、地域や血縁に限らない多様なコミュニティが再構成されつつありますが、気をつけるべきことがあると思っています。
    それは孤立したコミュニティ(集合)にならないこと。今回のアメリカの選挙のコメントでもちらほらみられましたが、コミュニティの断絶は結構進んでるんじゃないかなと感じます。ネットは、プルメディアだし、SNSも自分の見たいものしかみなくてよい空間に保つことが可能なので、コミュニティは孤立していきやすい気がします。
    そうなったときに、コミュニティとコミュニティとを結んだり、コミュニティの移動をアシストする「人」の存在が重要になっていくと思います。その「人」は、コミュニティを閉じたものにしないためにも、そして、そこから抜け出したい人や、コミュニティを変えたいと思っている人のためにも必要だと思います。

    →これを実現する「人」が、コミュニティユースワーカーだと思っています。
    荒井さんに出会って、荒井さんの活動からこの事業をつくりましたが、これが1つの背景にあります。

  2. 人間の主体性を奪わない環境(コミュニティ)をデザインすること

    イリイチという社会思想家は、産業主義的な社会の課題として、人が道具の奴隷になっているということを指摘しました。それはつまり、教育でいえば「学校」という制度(道具)によって、人が本来持つ「学びたい」「学ぶ力」というものが発揮されなくなっているということです。医療であれば、健康維持を自分たちでやらなくなり、薬に頼ることになる。福祉だって同じで、支援への欲求不満になり、自分から主体的に動く力を発揮する場所がなくなる。

    上述した新しい中間集団をつくるとき、この点に気をつけなければならないと思います。
    (→このへんも、コミュニティユースワーカーの機能が必要なところだと思う。)

    じゃあどうしたらいいのでしょうか。これは結構難しいと思っています。というのも、主体的な学習とかっていうと、好きなことをさせる、とかいいますけど、どうやって興味関心を育むか?、継続的に主体性を発揮し続けさせるにはどうしたらいいか?、興味関心を次のステップ(仕事も含め)に繋げるような仕組みは?、そもそも関心のない人がどうしたらいいのか?などなど、まだまだわからないことが多いと思っています。
    そもそも、主体性ってなんやねん、って気持ちもありますし、主体性はタイミングの問題な気もする。。

 

だから、そこに関して、私は研究をしていきたいと思っています。子どもも含め、人が積極的に学ぼうとする態度が立ち現れるような環境と個人の関係ってどんななのだろうか。その秘訣を明らかにしたいなあと思っています。
ということで、修論では、学校外で中学生〜大学生が学ぶ趣味コミュニティ(テクノロジークラブ)における学習の調査をしています。
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・・・そうです、今は11月も半ばになってきました。修論を書き上げねばなりませんね。がんばりましょう。

子ども支援、貧困対策の救世主としての「居場所」を考える

近年、教育や福祉の界隈で「居場所づくり」というキーワードを本当によくききます。たとえば、
「子どもの貧困対策」に50億円 放課後の居場所100カ所、日本財団とベネッセなど」などの大きな取り組みも開始されています。

 

居場所は感覚的なものであり、一体どういうもので、どうやったら居場所になるの?という答えを見出すことはとてもむずかしいことだと思います。一方でファジーな言葉だからこそ、多くの人に響いて、ここまで「居場所づくり」が一般化しているのだとも思います。

 

▶実践を通して考えた「居場所」

実は現在、修士論文を書く傍ら、子ども・若者の支援をする人材の育成を、NPO法人PIECESで「コミュニティユースワーカーの育成」として行っています。
その育成では、虐待や家庭内での問題、学校での問題を抱える子たちに寄り添うために必要なこととして、1)居場所の形成、2)関心の引き出し、3)社会との接続などをあげて、実践をしながらチームで学んでいっています(活動報告ブログ)。

この1)〜3)には、プロセスがあります。「やりたい」というような関心の芽がでる前段階には、長い時間をかけたケアや寄り添いが必要で、そこで信頼関係を築き、「ここにいていいんだ」という安心としての「居場所」を形成し、「人と人との関係性」をつくりあげることが重要となってきます。それがあってはじめて、2)のフェーズに映ることができます。つまり、「居場所」は子ども支援には欠かせません。

普通の子が家庭や学校に「居場所」を持ち発達していくのに比べて、虐待やいじめなど、家庭や学校に「居場所」がなく、人から愛情や関心を払ってもらってこなかった場合には、それ以外の場所に「居場所」をつくっていくことが重要になってきます。そしてPIECESでは、そんな居場所の要となるのは「人」だと考え、人を育成しています。(詳細についてはPIECESのブログでも追って書いていきます)

 

▶「居場所」の研究の整理

こんな活動をしていることもあって、「居場所」について考えることが多いのですが、実は約2年前にも、「居場所」について研究の観点からも考えていました。その際に、「居場所」というキーワードの入った心理学の研究をレビューをしていたので、それについてシェアをしようと思い久々のブログを書くことにしました。

以下は、その2年前に整理したものです。
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0.「居場所」の成り立ち
▶背景:不登校問題からの「居場所」
・1980〜 教育学・社会学から、不登校の問題などが指摘される
・1985  フリースクール「東京シューレ」が開設される
⇒居場所への関心が高まる
・1992  文部科学省が、居場所づくりを提唱(不適応対策調査研究協力者会議)
・1990〜 心理学分野での「居場所」研究がはじまる(不登校との関連、小中学生対象)
・2000〜 対象が青年期、幼児期、成人期などへ拡大

 

1.「居場所」とはなにか?
「居場所」は、学術用語ではない。

▶先行研究における定義
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▶居場所の分類と役割〜発達段階に応じて〜
◯藤竹(2000)は、居場所を、「社会的居場所」「人間的居場所」「匿名的居場所」に分類。
◯杉本(2009)は、先行研究の整理と、自らの実証的研究によって、
・居場所を「自分ひとりの居場所」「友達のいる居場所」「家族のいる居場所」に分類
・それぞれの分類に対する優先順位が、発達段階に応じて変わる
・たとえば、中学生に比べ、大学生は「サークル」「バイト先」など、住環境と学校の他の活動を居場所とする傾向が強くなる。また、それ以外の居場所が増える。
などを明らかにしている。

名称未設定

▶どういう機能、条件があれば「居場所」か?
居場所の心理的構造(居場所尺度から)
居場所の条件
スクリーンショット 2016-08-11 17.17.01

▶まとめ
これらを統合すると、居場所とは、
当事者の主観的な心理状態が、自分にとって心地よい状態であり、さらにその心理状態に影響を及ぼす、対人関係、物理的環境も含めたものと言える。
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2.「居場所」と関連する症状・心理的側面について〜「居場所」は必要なのか? 〜
◯精神的健康、学校適応、不登校傾向と関連している
・杉本(2009)の実証的な調査によれば、中学生において「友だちのいる居場所」がある生徒は、ない生徒に比べ、イライラ、無気力が低い良好な精神的健康度であり、学校適応が高く、不登校傾向が低い。

・また、杉本(2009)は、中学生の頃に「友だちといる居場所」があったことは、大学生の現在の良好な精神的健康度とも関連することを、回想法を用いて示している。

◯自我同一性拡散と関連している
・堤(2002)の実証的研究によれば、同一性混乱の度合いが高いものほど、対他的疎外感としての自分の居場所がないと感じる傾向・自己疎外感としての居場所がない感覚が大きい。(この研究では、自我同一性混乱尺度(砂田1979)(エリクソンのidentity diffusion statusをもとに作成)が用いられている)

◯心理社会的不適応との関連
佐藤ら(2013)の質問紙調査によれば、中学生の頃に家族といる居場所がない人は、大学生の心理社会的適応に結びつくことが示唆された。

◯居場所がないということ
住田(2003)は、「居場所がない」「ひとりでいる居場所のみを持つ」子どもの特徴として、
・家庭でのコミュニケーションが少ない。
・居場所のない子の8割は、学校が楽しいと思っていない。
・教師とのコミュニケーション頻度低く、ほめられることが少なく、叱られることが「よくある」と思っている。
・自己評価が低く、学業成績も「あまり良くない」、クラブ活動も「あまり得意でない」と思っている。
・友だちとの相互理解度が低い。友だちの数も、居場所ある子に比べて少ない。
などを明らかにしている。

 

3.「居場所」と対人関係
▶青年期の友人関係について
・杉本(2009)の女子大学生に対する半構造化インタビューによれば、「中学の頃から、友達はたくさんいても、友だちのなかに「居場所」がないことを悩んでいる」という。
・塾や習い事をしている人の方が、していない人に比べて、居場所感が高い(石本2007)。
・友人関係の希薄は、青年の精神的健康や発達との関連において望ましくない影響を与える
(石本ら 2009)

▶家族との居場所(杉本2009)
・幼少期に親と不安定な愛着関係がある場合、中学生でも「家族との居場所」がない。
・家族の居場所がない子は、「遊び・非行の関連する不登校」になりやすい。
・家族の居場所の有無「抑うつ・不安」「無気力」「身体症状」に影響大。学校享受感にも影響。

▶重要な他者の移り変わり
・親から親友へと重要度が移行する(高橋・米川2008)
・則定(2008)は、青年期の心理的居場所感における親友の関係性は、特に「安心感」「本来感」などの感情が高まることを明らかにしている。
・大学時代の恋人への愛着形成は、アイデンティティ形成に影響を与える(Berman et al., 2006)

▶「居場所」があることの弊害
・若者の関係性ネットワークについて
藤原(2010)は、若者の友人ネットワークは、仕事選びや生き方に大きな影響を与え、経済的にも助け合いなどが行われる一方で、そこにとどまらせてしまい、非正規雇用の連鎖から抜け出せない、地元にとどまるなどの弊害も出ていることを指摘した。

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参考文献リスト

教育心理学会総会に参加してきました

8月26日に、新潟で行われていた日本教育心理学会の総会に参加し、
ポスター発表してきました。

昨年にお手伝いさせていただいていた、UTalkの調査の報告です。
たくさんのコメントをいただきました。ありがとうございました!
貴重な機会をくださった、森さん、本当にありがとうございます。

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UTalkは、情報学環・福武ホールが主催し、月に一度、東京大学の研究者をお招きして開催しているカフェイベントです。
位置付けとしては、大学がひらくサイエンスカフェにもなるでしょう。

様々な分野の研究を垣間みることができる土曜日の昼下がりの、贅沢な時間だなあ、といつもスタッフをしながら思っています。

来月10月の回もスタッフをしているのですが、「ニューヨークのみち空間の広場化」というすごく興味深いテーマで、楽しみ!
https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/utalk/

Workshoppers2015

リーディングプログラムGCLで開催されているWorkshoppers2015に少しだけ参加しました。

冊子もできていました!素敵!

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研究法の授業で開催した「まちのパラレルワールド!?ーー顔出しパネルワークショップ」について説明してきました。

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GCL生としてもいくつかワークショップに参加していたので、よい振り返りの機会となりました。

 

 

 

『越境学習のデザイン』研究会やります

大学院に入学してから、はやいもので1年が経とうとしています。
この1年間、半年くらいは慣れるので精一杯で、研究室にずっと居座っていました。(いまも)
去年の秋以降は、研究フィールドを見学したり探したりするために、研究室の外の世界に足を運ぶことも多くなりました。

 

文献の海に溺れた後に、外の空気を吸うと、今までとは違う世界がみえてきます。
とても楽しい。
「知」と「実践」の接合でしょうか。そこをぐるぐると考えるのは楽しいです。

 

そして、さらにさらに、研究室の外の方々とつながり勉強する機会をもって楽しくなろう(笑)、

ということで、公開研究会を開催することとなりました。題して、「越境学習のデザイン」研究会!
いろんな方々と議論して、私も含め、参加してくださった方々にとって、
「知」と「実践」がつながり、越境する場にしたいと思います。

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「越境学習のデザイン」公開研究会 第1回 大学生のプロジェクト活動

◼︎公開研究会の趣旨
昨今「越境学習」というキーワードが、大学や職場環境において注目されています。越境とは、自分の普段いる場所や組織を飛び出し、その他の学習環境などに参加していくことです。
そうした越境先での学びは、自分を見つめなおすことや、キャリア観の形成につながるとされています。
本公開研究会『越境学習のデザイン』は、”越境”と”学習”というキーワードに着目し
ー高校生や大学生が”越境”を通じどのようなことを学んでいるのか
ーより学びを豊かにするためにはどんなことが必要なのか
といったことを、ゲストのお話をもとに参加者全員で考える公開研究会です。

◼︎第1回公開研究会のテーマ
「大学生のプロジェクト活動」
プロジェクトに参加する大学生はどのように学び、どんな成長を遂げているのか、
その後の進路にプロジェクト学習はどう活きてくるのか、その鍵はなにか、について考えます。

◼︎第1回公開研究会の詳細
日時:2015年1月21日(火)19:00-20:30
場所:湯島地域活動センター
定員:20名
参加費:無料
お申込み方法:フォームにてお申込みください。
https://docs.google.com/forms/d/1H8WY8bfHtqGvcXNH5Si0EAzMGDVVoa2hV5tvfGtvqRc/viewform?usp=send_form

◼︎第1回ゲスト:
・舘野泰一(たての・よしかず)さん
立教大学 経営学部 助教。博士(学際情報学)。青山学院大学文学部教育学科卒業、東京大学大学院学際情報学府修士・博士課程、東京大学大学総合教育研究センター特任研究員を経て、2014年より現職。「異質な他者とのかかわりを通した学びのデザイン」をテーマに、大学教育や企業における教育・学びに関する研究を行っている。共著に「活躍する組織人の探究」(東京大学出版会)、「場づくりとしての学び」(東京大学出版会)、「職場学習の探究」(生産性出版)、「プレイフル・ラーニング」(三省堂)などがある。
Webサイト:http://www.tate-lab.net/mt/
Twitter:https://twitter.com/tatthiy

・西村悠(にしむら・ゆたか)さん:
極度の学校嫌いから高校を中退。布団のリフォーム会社で飛び込み営業として働いた後、陸上自衛隊へ入隊。在任中に教育の世界で働こうと決意し、大学進学のため自衛隊を任期満了で退職。大学卒業後、予備校へ籍を置いた後、現在はNPOカタリバで高校との渉外、高校生を対象としたキャリアプログラムの運営を担当。大学生ボランティアスタッフのプロジェクト企画をサポートしている。

memo1216

人間の中には、ちゃんとはじめから決められた故郷以外の場所に生れてくるものがあると、そんなふうに僕は考えている。なにかの拍子に、まるで別の環境の中へ送り出されることになったのだが、彼らはたえず、まだ知らぬ故郷に対してノスタルジアを感じている。生れた土地ではかえって旅人であり、幼い日から見慣れた青葉の小道も、かつては嬉々として戯れた雑踏の町並みも、彼らにとっては旅の宿りにすぎないのだ

Maugham,W,S. “The Moon and Sixpence”
S・モーム『月と6ペンス』

【転記】2014夏休み

こちらの記事は、研究室のブログの転記です。

 

秋をまたいで冬にさしかかっておりますが、【夏休みの過ごし方】について、振り返ってみようと思います。

 

M1は、M2の方々のように実践や開発など大きな研究イベントがありません。
何を書こうかしら…と思いながら、夏休みを振り返ってみたところ、「まち」というキーワードが浮かんできたので、その方向で書きたいと思います。

 

入学当初の春頃、私は「居場所」というキーワードで先行研究をみたりしていました。
「居場所」はとても曖昧な言葉なので、使われる文脈によって意味はさまざまですが、主に「心」を重視するタイプと「場所」を重視するタイプに分けることができます。
「心」を重視するタイプは、心理学の分野で用いられており、本人が「居場所がある」と感じることができればある意味どこでも「居場所」になり得ると言えます。「場所」を重視するタイプは、建築や都市工学などで、まちのソフトの側面に着目したコミュニティデザインなどで用いられたり、公園などの公共の場づくりの文脈で用いられたりもします。私の研究としては「心」の居場所の方が近いのですが、個人的には「まち」にも興味があり、夏休みはそのようなワークショップに参加したり、ワークショップを実践したりしました。

 

そのなかのひとつは、大学院のリーディングプログラムの一環で行われた「東京の2030年を考える」というワークショップです。
このワークショップはなかなかヘビーで、事前準備を数日かけて行い、その後2日間のワークショップを行うという構成でできています。事前準備では、まず、それぞれテーマごとにグループを編成し、そのグループごとに先進的な事例を視察します。テーマは、リノベーションや農業の住まいの話、都市開発など多岐にわたっていました。私は、ものづくり×場所、貧困×住まいというテーマで、FABLABなどにお話を伺いました。
そして、ワークショップ当日は、それぞれの事例を報告しあい、ディスカッションをしながら議論を深めていきました。豊富な事例が紹介され、さまざまな視点から「東京」を考えるとても濃密な時間を持つことができたように思います。さらに最終的には、東京の2030年のあり方に関して提案をするところまで行いました。
ディスカッションをしていくなかで「まち」というものは本当に多様なステークホルダーを持っているが故に、
それらの意見を収集した上である一定の方向性を探りつつ、多様性を残していくということは大変だな、ということを改めて感じました。

そんなようなワークショップに8月に参加し、9月は自分自身がワークショップを実施しました。

 

これは、「メディアリテラシーについて学ぶワークショップをつくる」というお題のもと、チームをつくり実践を行うという大学院の授業の一環で行いました。私たちのチームのワークショップは、「まちのパラレルワールド!?〜顔出しパネルワークショップ〜」というものです。ざっくり言うと、「まち」のイメージというものがいかに生成されているかを学び、「まち」のイメージを表すような顔出しパネルをつくるという内容です。

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実践までは紆余曲折ありましたが、当日はなんとか実施することができ、実際につくった顔出しパネルを池袋にもっていき記念撮影も行いました。
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このワークショップのポイントである顔出しパネルをつくるためには、その「まち」のさまざまな要素について考える必要があり、さらにそれをひとつの制作物に落とし込まなくてはなりません。実はこの議論と制作の過程は、まちづくりの話し合いで必要なものと通ずるところがあるのかもしれないな、と今になっては思ったりもします。

と、いうことで、研究以外ではこのような活動をして過ごした夏でした。
これから日本は、超高齢社会に突入し、少子化が進み、空き家が増え続けていくことでしょう。そんな未来を考えるためにも、個人的な関心事として、まちづくりにはこれからも目を向けていきたいと思います。
そしてそして、来年の夏休みは研究に捧げることになるでしょう!

ごきげんよう!

青木翔子