「なんとかなる」社会のための2つの仮説

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SmartnewsさんのATLASプログラムにPIECESが選ばれた、という知らせを受けました(なんと広告枠1000万円分)。飛んで喜んだ。しかも、望月さんの書いてくださっている選定理由が涙が出るほど嬉しい。本当にありがとうございます。
http://about.smartnews.com/ja/2016/11/10/a2/

選定理由を読んでいて、いろいろ書きたくなった。
最近、今後の人生計画をつくらなくちゃならないこともあって、自分の目指す先や研究の背景、なぜNPO法人PIECESのスタッフをやっているのかについても書いてみようかなと思って、書いてみました。

 

●どんな環境に生まれても「なんとかなる」社会のための2つの仮説

貧困、虐待、家庭内での課題、学校でのいじめ、障がい…そういった環境が近くにあったとしても、なんとかなって、いつか振り返ったときに(誤解を恐れずに言えば)笑い話にできる、とか、それが1つの個性でもあるような社会であってほしいな、と私は思っています。それが私の夢の1つです。

近代は、個人化が進んだ社会だといわれます。社会と個人をつなぐ紐帯(地域、職業での団体などの中間集団)がなくなってきて、困ったことがあったときに、逃げたり、頼ったりするところが減っている。虐待や貧困によって生じる生きづらさや生活の課題は、こういった逃げ場や頼るところがたくさんあれば、ある程度回避できることです。実際、成功している人は、たくさんのそういったサポートを持っている人だといわれてる。

だとすると、そういった中間集団を再生していく必要がある。
じゃあ、どうやって再生していくか。そのときに気をつけるべきことはなんなのか。
わたしは、今のところ2つの仮説をもっています。

  1. 個人と社会をつなぐ中間集団(紐帯)をアップデートする「人」づくり。

    現代の中間集団の代替として考えられるものとして、地域や血縁に限らない多様なコミュニティが再構成されつつありますが、気をつけるべきことがあると思っています。
    それは孤立したコミュニティ(集合)にならないこと。今回のアメリカの選挙のコメントでもちらほらみられましたが、コミュニティの断絶は結構進んでるんじゃないかなと感じます。ネットは、プルメディアだし、SNSも自分の見たいものしかみなくてよい空間に保つことが可能なので、コミュニティは孤立していきやすい気がします。
    そうなったときに、コミュニティとコミュニティとを結んだり、コミュニティの移動をアシストする「人」の存在が重要になっていくと思います。その「人」は、コミュニティを閉じたものにしないためにも、そして、そこから抜け出したい人や、コミュニティを変えたいと思っている人のためにも必要だと思います。

    →これを実現する「人」が、コミュニティユースワーカーだと思っています。
    荒井さんに出会って、荒井さんの活動からこの事業をつくりましたが、これが1つの背景にあります。

  2. 人間の主体性を奪わない環境(コミュニティ)をデザインすること

    イリイチという社会思想家は、産業主義的な社会の課題として、人が道具の奴隷になっているということを指摘しました。それはつまり、教育でいえば「学校」という制度(道具)によって、人が本来持つ「学びたい」「学ぶ力」というものが発揮されなくなっているということです。医療であれば、健康維持を自分たちでやらなくなり、薬に頼ることになる。福祉だって同じで、支援への欲求不満になり、自分から主体的に動く力を発揮する場所がなくなる。

    上述した新しい中間集団をつくるとき、この点に気をつけなければならないと思います。
    (→このへんも、コミュニティユースワーカーの機能が必要なところだと思う。)

    じゃあどうしたらいいのでしょうか。これは結構難しいと思っています。というのも、主体的な学習とかっていうと、好きなことをさせる、とかいいますけど、どうやって興味関心を育むか?、継続的に主体性を発揮し続けさせるにはどうしたらいいか?、興味関心を次のステップ(仕事も含め)に繋げるような仕組みは?、そもそも関心のない人がどうしたらいいのか?などなど、まだまだわからないことが多いと思っています。
    そもそも、主体性ってなんやねん、って気持ちもありますし、主体性はタイミングの問題な気もする。。

 

だから、そこに関して、私は研究をしていきたいと思っています。子どもも含め、人が積極的に学ぼうとする態度が立ち現れるような環境と個人の関係ってどんななのだろうか。その秘訣を明らかにしたいなあと思っています。
ということで、修論では、学校外で中学生〜大学生が学ぶ趣味コミュニティ(テクノロジークラブ)における学習の調査をしています。
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・・・そうです、今は11月も半ばになってきました。修論を書き上げねばなりませんね。がんばりましょう。

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